「初めてクレートを買ったけれど、どうやってトレーニングをしたらいいの?」
「うちの子はまったくクレートに入ろうとしてくれない…」

そんなお悩みを抱えるあなたのために、自宅でできるクレートトレーニングのやり方をやさしく具体的に解説します!
わんちゃんに「クレートは安心できる良い場所だ」と思ってもらうためには、いくつかのポイントがあるんです。
この記事では、クレートトレーニングを上手く進めるための注意点も併せてご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
6つのステップで進めるクレートトレーニング
愛犬に合ったサイズのクレートを用意したら、さっそく取り組みたいクレートトレーニング。
次の6つのステップでクレートトレーニングを進めてみましょう!

トレーニングの基本姿勢として大事なのは、「クレートは良い場所」だと教えることですよ!
STEP1.自分の足でクレートに入ってもらう
クレートの扉を開けた状態で、ドッグフード(小さくちぎったおやつでも可)を2、3粒クレートの奥に投げ入れ、わんちゃんが自分の足で中に入るようにしてみましょう。
ここでのポイントは決して無理にクレートに押し込めたりしないことです。必ず自分でクレートに入るのを待ちましょう。
クレートに慣れるために、フードをクレートのそばまで点々と並べて、クレートへの道筋を作ってあげる方法もありますよ。

STEP1が繰り返しできるようになったら、次のSTEP2へ進んでみましょう!
STEP2.中に入ったらクレートの扉を閉めて、またすぐに開ける
STEP1の方法でわんちゃんが自分でクレートに入れるようになったら、クレートの扉を閉めてみましょう。
扉を閉めたらすぐにフードを中に数粒入れて、食べ終わったら扉を開けます。
この練習をすることで、クレートに入って扉が閉まったら良いことがある!と学習するようになります。
まずはSTEP1・2を繰り返して、徐々にクレートに慣れてもらいましょう!
STEP2までスムーズにできるようになったら、STEP3へ進みます。
STEP3.フードを投げ入れるフリをして、中に入ったらすぐにフードを入れて食べさせる
STEP2までは毎回フードを先に入れてからわんちゃんがクレートに入るように練習してきました。
STEP3では、フードをクレートに投げ入れる手のフリだけを見て、クレートに入ってもらいます。
扉はずっと開けたままにしておき、わんちゃんが中に入ったらすぐにフードをクレートに投げ入れて食べてもらいましょう。
これを繰り返し練習して、手の動きだけでスムーズにクレートに入るように覚えてもらいます。

同時にわんちゃんがクレートに入る時に「ハウス」の掛け声も行うことで、「ハウス=クレートに入ること」と学習出来るようになりますよ!
STEP3に慣れてきたら、STEP4へと進みます。
STEP4.クレートの扉を閉めて、クレートの中でフードを食べさせる
STEP3と同じように、フードをクレートへ投げ入れるフリをして手の動きだけでクレートに入ったら、扉を一度閉めます。
扉を閉めたらすぐにフードを2、3粒投げ入れてクレートの中で食べさせてから扉を開けます。
このSTEP4に抵抗がなくなってきたらクレートに長く入れるようになる練習、STEP5へ進みます!
STEP5.フードを与えながら10秒間扉を閉める
クレートに入ったらまずは10秒間ほど扉を閉めます。
扉を閉めている間も1、2粒ずつフードをあげて、クレートの中で食べさせながら過ごせるようにしてあげましょう。
ここまでできるようになれば、あとは最後のSTEP6へ進みましょう。
STEP6.扉を閉める時間を長くしていく
STEP5と同じようにフードを与えながらクレートの中で過ごしてもらい、扉を閉めている時間を徐々に長くしていきましょう。
20秒ができるようになったら30秒、1分、5分…というように、少しずつ時間を増やします。
毎回フードを入れるのが大変なときは、「コング」と呼ばれるおもちゃを使うと良いですよ。

コングは中にフードを入れることができるおもちゃで、遊ばせながらわんちゃんがフードを取り出して食べれるんですよ!
ここまで、はじめてクレートトレーニングをするときの具体的な手順をご紹介してきました。
次は、トレーニング方法と併せて知っておきたいトレーニングの注意点を解説します!
クレートトレーニングを進めるときの注意点
愛犬に「クレートは良い場所!」と覚えてもらうために、知っておきたいトレーニングの注意点が3つあります。
①クレートに入る前に十分に発散させる
クレートは安心できてゆっくり休める場所だと覚えてもらうことも大事です。
そのため、クレートトレーニングの前にはしっかり遊んだりお散歩をして、いざクレートの中に入ったときには落ち着いて休めるようにしてあげましょう。
②クレートトレーニング中はクレートをお仕置き場所にしない
クレートを悪い場所だと思わせないためにも、トレーニング中にお仕置きとしてクレートへ入れることは避けましょう。
③いきなり何時間も入れっぱなしにしない
「まぁ大丈夫かな?」と思っても、クレートトレーニングを始めたばかりなら、クレートに入れっぱなしにすることは避けましょう。
わんちゃんにもよりますが、クレートに悪いイメージを持たせないためです。

「クレートは嫌な場所!」と一度覚えてしまうと、トレーニングの効果がなかなか出なくなってしまうことがあるんですよ。
クレートトレーニングはもしもの災害時にも役に立つ
クレートはお留守番や車での移動だけではなく、もしもの災害時にも非常に役立ちます。
万が一、震災が起こったときにも大切な愛犬を守ってあげたいですよね。
災害時の避難先では、わんちゃんをクレートに入れることを推奨している場合が多いんです。
中にはクレートに入れていないと預かってもらえない場合もあるので、そうなると一緒に過ごせなくなってしまいます。
そして、慣れない環境だとわんちゃんも不安に感じて、落ち着かないことも多いですよね。

普段からクレートに入る習慣ができていれば、わんちゃんも飼い主さんも一安心ですよ!
まとめ

この記事では、STEP1〜6までの具体的なクレートトレーニング方法をご紹介しました。
トレーニングのポイントは次の4つです!
・フードをうまく使って「クレートは良い場所!」と学習させる
・クレートに入れる前は十分に発散させて、中で休めるようにする
・「コング」などを活用して、クレートの中で楽しく過ごしてもらう
・いきなり長時間クレートに入れない、お仕置き部屋にしない

この記事を参考にしてくれたあなたが、クレートトレーニングをうまく進められることを願っています!

堀井 美里(Horii Misato)
しつけトレーニングは難しいものではなく、とてもシンプルで愛犬と一緒に楽しく行うものです。
飼い主様と愛犬が楽しみながら少しずつステップアップするためのサポートをしています!
【経歴・取得資格】
Animal Plaza DOG TRAINERS COLLEGE 卒業
日本ドッグトレーナー協会A級ライセンス
愛玩動物飼養管理士2級
Pet Saver〜First Responder〜
2019年4月1日より、埼玉県草加市に犬のしつけ教室「けんけんぱ」を開業。
公式サイトはこちら!
【連絡先】
TEL 080-3095-2627
Mail chipsmile7★gmail.com
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